栗「かき氷職人 Yummy【利平栗】」【豊田市】
「栗そのものよりも栗」ここにあったよ.オーライです.
夏の期間、土日だけ営業しているかき氷屋「かき氷職人 Yummy」.
2020年5月から始まって今年は2度目の夏.
※今年の営業は10月末まで.
手のひらを広げたような葉が特徴的な観葉植物「カポック」がお出迎え.花言葉は「とても真面目」「実直」.まさに、Yummyのかき氷を表現していますね.
「かき氷職人 Yummy」
※【イタリアン Rozetta】店舗で夏の土日のみ営業※
営業時間:
土曜 11:00~16:00
ラストオーダー 15:30
日曜 11:00~17:00
ラストオーダー 16:30
※混雑による早期閉店案内など
インスタでご確認下さい
イートイン席:有
テーブル席(お一人用2席、テーブル4席)
テイクアウトなし
住所:愛知県豊田市桜町2丁目47 サンポイントフォルテ
tel:0565-33-3323
駐車場:なし(近隣のコインパーキングを利用下さい)
ウェイティングボードに記名して、入店呼び出しを受けて入店します.10月末の「今期営業終了」と「新メニュー投入」で真夏最旬期と同じくらいの記名のように見えます.
とても丁寧にかき氷を仕上げるお店なので、1杯を提供するのにかかる時間は長め.平均すると1杯4~5分で仕上げてらっしゃいます.
店内は席数を間引いて営業されています.4人テーブルが4席、1人用テーブル2席.
2021年10月中旬のメニュー.今期最終メニューを飾るのは期待の新メニュー「利平栗」と昨年も人気のあった「南瓜」、そして期中ずっとラインナップされている定番商品「キャラメル&ラズベリー」の3種.
満を持して「利平栗」をオーダー.
「利平栗」は和栗と天津甘栗を掛け合わせて、1940年(昭和15年)に岐阜で生まれた比較的新しい品種.
甘み・香り・食感が良く「栗の王様」とも呼ばれます.生育が安定せず、栽培家泣かせとも言われ、栽培面積は栗全体の8%程度.
そんな栗の王様のかき氷を待つことしばし…
「利平栗」税込2,000円 .
大きな渋皮栗が存在感ありあり.その周りにもカットされた渋皮栗がゴロゴロしてます.手作りのチュイール(薄焼きクッキー)が華やかさを演出します.
利平栗のペーストがた~っぷり.モンブラン絞りではなく、トロっとしたペーストに仕立ててあるのが大正解だと思うのです.氷にまとわりやすくて、どこを食べても利平栗を味わえるようになっているのが嬉しい.
惚れ惚れするほど栗だらけのかき氷、どうぞ眺めて下さい.
どの角度で見ても美味しそう.
渋皮栗がたくさん.食べる方は嬉しさしかありませんが…鬼皮の硬い利平栗を剥くのはホントに大変で時間もかかっているはず.チームYummyの皆さん、お疲れ様です.
スプーンに掬われた利平栗ペーストは和栗そのもの.
一口目で気持ちをさらわれます.なめらかな舌触りの中に、きめの細かい粒粉感が天然素材を感じさせます.
利平栗の味をとても大切に引き出して、丁寧に仕上げよう…としているのがわかります.純粋な栗の風味しか感じません.栗の風味を削いでしまうようなものを一切感じません.
とても美味しい.本当に美味しくて他の言葉が見つからない.大事なことなのでもう一度言ってしまおう.とてもとても美味しい.
ペーストとして洋風の姿をしているけれど…この和的な味の仕上げ、敬意を込めて…オーライはあえてこう呼びたい「栗あん」と.
大粒で食感残した渋皮栗.外周部に硬さを残した仕立て.しっかり噛み砕くことがスイッチとなり、止まっていた時が動き出したように封じ込められていた利平栗の風味が口と鼻に拡がります.よく噛まないともったいないほどの味と風味の拡がり.
それがゴロゴロとトップにも中にもあって食べてて嬉しい笑顔炸裂.
中にはクリームも仕込まれていますが、Yummyのセットリストはオーライの凡舌では読み解けません.
別皿に、お米の練乳リゾット?、ほうじ茶ティラミス、渋皮煮.日本を意識したトッピング.これも日本の収穫祭.このお皿にもこだわりを感じます.
食感を残した米のリゾット、ほうじ茶香るティラミスをかけていただいてみました.ほうじ茶ティラミスは単体では甘いのだけど、氷と一緒に食べるとあっさり感が出て不思議.別皿の渋皮煮は、甘味を足したYummyの渋皮煮が楽しめる.これだけでも商品として成立する美味しさでした.
こだわりを感じるトッピングではあるものの、栗を味わうには味が強く感じたので、オーライはこのあとはかけずに、単独で美味しく味わいました.
勝手な想像ですが…秋の新メニューは、Yummyからのプレゼントであり「今年の集大成を味わってね.また来年よろしくね」のご挨拶.
こちらも「美味しいかき氷をありがとう」の感謝の気持ちで味わいました.
途中からはその美味しさに一心不乱に食べちゃいましたけど〜(笑).完食.
「甘み・香り・旨み・食べごたえ」今期営業の集大成として提供するために「利平栗」をあえて選ばれたんだと思いました.
おそらくきっと去年から1年かけて.
「丹波栗」や「小布施栗」はブランド名として有名ですが「銀寄」という品種.もちろん土壌や育て方で美味しい栗になっていますが、品種としてキングに位置する「利平栗」を堪能させてくれてありがとうございました.
まとめ
・栗の王様「利平栗」を贅沢に使って創られたかき氷.
・純粋な栗の風味を味わえる栗ペースト.
これはもう「栗あん」って呼ぶべき美味しさ.
・栗の美味しさが封じ込められた渋皮栗も絶品.山盛り食べたい.
・栗そのものよりも栗.
・食欲の秋と芸術の秋がここにあります.
(※追記しました)
レシピ考案の最終判断者でもある削り師さん.美味しいものを提供したいという理想的な想いと工程/時間、コストも満足させなければいけない現実のはざまで悩みも多く苦しい思いもされたと思います.
「利平栗」を食べてオーライが感じたのは「栗そのものよりも栗」.
決して言い過ぎではなく、「青は藍より出でて藍より青し」の言葉を借りて付け足すと「(Yummyの)栗氷は栗より出でて栗より濃厚栗」.
チームYummyが創り上げた食欲の秋と芸術の秋がここにありました.
(※さらに考えていたことを追記)
こんな美味しいかき氷をつくるYummyをどう評すればいいんだろう?
かき氷デザイナー? マイスター?…なんて考えてましたが…
答えはすでに名乗られていました「かき氷職人」これが正解.
このお店は「Yummy」じゃないんだ「かき氷職人 Yummy」.
こんなに美味しくて艶のあるかき氷を創るのに何で無骨な「かき氷職人」を名乗っているのかな?って思っていたけど、試行錯誤とこだわりを背負っていく覚悟を持って名付けたんだな~…なんてことを、あらためて妄想した次第です.
※他のメニューはまたどこかのタイミングで記事UPしたいと思います.
(※最新情報)
10/24で「利平栗」は提供終了しました.今期の最終週は「四万十栗」で提供されるようです.栗の品種としては「銀寄」となりますが、冷蔵熟成で甘みを増した「四万十栗」…楽しみで食べたくなりますね.
~ 愛知県豊田市「かき氷職人 Yummy」&「イタリアンBar Rozetta」~